お洗濯体験(探究対話)

世界のお洗濯事情

日本に住んでいる私たちは普段、洗濯機を使って洗濯をします。

でも、世界には、水道が無くて、川で洗濯をしている地域もあります。例えば、アフリカやインドでは、川で洗濯をしています。子どもたちは、アフリカの洗濯の様子の写真を見て、自分たちの生活との違いに驚き、興味を示していました。

一方で、日本やアメリカなどの先進国では、家に洗濯機のある家庭も多く、コインランドリーを利用する人もいますよね。最近では、アイロンをかけて畳んでくれるような洗濯機もあり、洗濯機はとても便利なものです。

お洗濯を体験してみよう

今回の探究対話では、子どもたちが興味を示したように、自分たちの手で洗濯を体験しました。ケチャップやペンの汚れがついたふきんは、どうしたら綺麗になるでしょうか?

まずは、桶に水を入れて、水だけで洗ってみます。ふきんをこすってみるとケチャップやペンの汚れは少しだけ落ちましたが、水だけでは綺麗になりません。

次に、いろいろな石けんや洗剤を使ってみます。用意したのは、手洗い用洗剤、食器用洗剤、重曹、クエン酸です。子どもたちはこれらを自由に使って、どれが一番汚れを落としてくれるか、実験してみました。

「汚れが綺麗に落ちた!」と子どもたちが選んだのは、食器用洗剤と重曹。特に食器用洗剤は、たくさん使うほど汚れが落ちることがわかりました。

環境に優しい洗剤はどれ?

お洗濯体験を終えて、自分たちが使った洗剤について考えてみました。

先ほど使った手洗い用洗剤、食器用洗剤、重曹、クエン酸の中には、環境に良いものと環境に悪いものがあります。子どもたちには、これらを環境に良いものと悪いものをに分けてもらいました。

すると、子どもたちは大正解!環境に良いものは、重曹とクエン酸です。これらはもともと自然にあったもので、洗濯や食器洗いにつかっても、川を汚しません。

一方で、環境に悪いのは、手洗い用洗剤と食器用洗剤です。子どもたちは先ほどのお洗濯体験で、汚れを落とすために沢山の食器用洗剤を使いましたが、それを水道に流すことは、川を汚し、そこに生きる生物たちを苦しめることにつながるのです。

みんなが明日からできることは?

それでは、川を綺麗に保つために、今日から私たちにできることは何でしょうか?

子どもたちから出た答えは、使う洗剤の量を減らすこと、最近は環境に優しい洗剤があるからそれをお父さんやお母さんにお話しすること等でした。

今回のお洗濯体験を通して、子どもたちは、自分たちの日常的な行動が環境に悪い影響を与えてしまうということを受け止めていたように感じます。できるだけ環境に負荷のかからない行動をとれるようになりたいですね。

文責:伊藤真琴(学生インターン)